歩くまりこの日記

NZを縦断する3000kmのロングトレイル、Te Araroaを歩きながら毎日をつづりました。

DAY#42 890km to 927km (37)

6時に起床。
ドイツのアレクサンドラ達はもうテントをたたんでいました。今日はみんな37km先のキャンプ場を目指しています。他のハイカーも7時半には出発していきました。

静かになったキャンプ場でクロワッサンの朝ごはん。ベン&ハンナ、スーヨン、マックスとのんびりして8時に出発です。

砂利道の道路に出るとすぐに車が1台やってきて、隣を歩いていたスーヨンはヒッチハイク成功です。もうモヤモヤしなくなりました(笑)渓谷をどんどんあがっていく見晴らしの良い砂利道なのですが、1時間半くらいすると集中が途切れ、休憩したくなってきました。今日は37キロと先が長いので、歩きながら雑穀バーとオレオをむしゃむしゃ食べてなんとか気を紛らわします。11時になって12km進んでいることを確認してようやく休憩です。1時間4キロペースでも目的地まで9時間強かかる見込みです。誰かが白い小石で900kmを作っていました。今日はこれしか写真をとっていません(笑)


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びしょ濡れのテントを乾かしながらうつらうつらしていると、マックスが大声で歌いながら通り過ぎていきました。

牧場の間を通る砂利道になり、360度ヒツジの景色です。残ったクロワッサンを食べるのにちょうど良い日陰を探していると、小雨が降り始めました。

なんだか良くない雲が遠くで集まり、ゴロゴロ聞こえます。標高が高いところにいるので、どこに雲が集まって、どこで雨が降っているのかよく分かります。私の上空は晴れているので安心ですが、いつどう転ぶかわかりません。小雨が止んだすきに慌ててクロワッサンを食べて先を急ぎます。

案の定、土砂降りの雨が振り始めました。雷が怖いけど、民家もちらほらあるし、傘をさして歩き続けます。2時間くらいザーザー降りでした。雨が降ると必死になって歩くのでいつの間にか距離が稼げていて良いです(笑)

大きなトラックもビュンビュン走るハイウェイに出ると雨があがりました。キャンプ場まであと5キロというところで、突然横から人が挨拶!びっくりして悲鳴をあげてしまいました。走ってきたのはTA"ランナー"のジョージ。NZのウェリントン出身で、なんと両親がキャンピングカーでサポートをしてくれているので、荷物なしです。うらやましい。毎日走り終えたあとに暖かくて乾いたキャンピングカーと手作りのご飯が待ってるなんて…!今日はDAY14、仕事は2ヶ月休むそうです。おしゃべりしながら歩いているとあっという間です。最後少し疲れてきていたので、ペースをつくってくれてありがとう。

キャンプ場まであと3キロくらいなところで、口のまわりにたくさん入れ墨があるマオリのおじちゃんが乗せてあげるよ、と停まってくれました。ありがとうとお礼を言い、歩き続けます。長い1日だったけど、なんだか気分が良いです。

進行方向からベン&ハンナ、アレクサンドラ達が戻ってきました。聞くと、今夜は荒れそうだからトレイル入口のキャビンに泊まりたかったけど、オーナーが不在で、通りかかったマオリのおじちゃんに、コハ(お気持ちのような寄付金)で家?に泊まれるよと言われたそうです。誘われて少し迷いましたが、他の人と一緒だとよく眠れないし、雨でもテントの中はドライなので、キャンプ場を目指すことにしました。

5時過ぎにTimberトレイルの入口にある駐車場&トイレ&ピクニックベンチに到着。クレアとルイース、マルコがテントを張っていました。公式なキャンプ場はさらに500m歩いたところにあるのですが、私もここに泊まることにしました。片道500mですが余分に歩きたくないし、こちらは古いDOCの施設の玄関先で雨がしのげるし、水洗トイレは2つあります。(キャンプ場のほうが奥まっていて雰囲気は良いと思います。)TimberトレイルはMTBトレイルでもあるので、マウンテンバイクを洗うための立派な水道&ホースが3つも並んでいました。有り難くシャワーに使わせていただきます。

雨は降ったりやんだりです。8時頃、キャビンのオーナーがやってきて、6人部屋に60ドルで泊まれるよ、ホットシャワーがあるよと知らせに来てくれました。クレアたちは引っ越していきました。

私は水シャワー後に体がポカポカして眠くなっていたし、マックスもテントに残るだろうし、ここでいいや、と。電波もないので9時に就寝です。