歩くまりこの日記

NZを縦断する3000kmのロングトレイル、Te Araroaを歩きながら毎日をつづりました。

DAY#43 927km to 952km (25)

6時に起床。
昨夜はテントのポールが揺れるほどの雨風でしたが、疲れていたのでぐっすり眠れました。

外はまだ小雨が降っています。とりあえず荷物をまとめて、古いDOCの施設の玄関先でコーヒー&オレオ、クスクス&レンズ豆&チーズ&サラミの朝ごはんです。

上空は晴れていて太陽や青空がたまにチラッと見えるのですが、暗くて低い雲が信じられない速さで流れていきます。雨は止んだり、小雨になったり、ザーっときたり不安定です。大きな松がゆっさゆっさ揺れるほどの強風です。みんな今日歩くのかな。

歌を歌いながらうつらうつらしていると、9時半にベン&ハンナ、アレクサンドラ達がやってきました。昨夜泊めさせてくれたマオリのおじちゃんは上半身裸で歌を歌い、スピリチュアルな感じで少し居心地が悪かったそうです(笑)

私もテントをまとめ、10時に出発。Timberトレイル、なんて素敵なんだー。雨あがりの森の、水をすってぱんぱんなコケ、きれい〜。

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Timberトレイルは伐採が盛んに行われ、木材を運ぶための鉄道も敷かれていた森ですが、原生林を守ろう!と活動した人のおかげで手付かずの森が残されています。鉄道跡はトレイルに。なんだか北海道の弟子屈町川湯にある青葉トンネル(硫黄を運ぶために敷かれた鉄道跡の林道)を思い出します。TimberトレイルはMTBトレイルとして整備されていて、たくさんの観光客を見かけました。地元のレンタル会社も潤ってそうです。

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あ、キノコだ、ハナゴケだ、と写真を撮りながら歩いていると、土砂降りの叩きつけるような雨がやってきました。解説盤もたくさんあるのに読めるような状況ではなく、あとで読めるように盤面だけ写真にとりました。アレクサンドラ達となんとか2キロ歩いてシェルターにつくとベン&ハンナが本を読んでいました。出発したときの平和な天気は何だったんだ、といいながら雨宿りです。アレクサンドラ達は雨が止んだ隙に出発しましたが、すぐに土砂降りになりました。次はマックスがやってきました。ベン&ハンナは、これから登りだから体が暖まるね、アドベンチャーだ、といいながら出発。ほのぼのした2人を見ているだけで癒やされます。体を温めるためにラーメンを作っていると、マックスがハチミツ入りの紅茶を作ってくれました。次はクレア&ルイース&マルコ、オーストラリアからのジェイクがやってきました。座るスペースが足りなくなり、もう1時間も休憩しているので出発することにしました。

みんなレインウェアを着ていますが、今日みたいな土砂降りの日は濡れてしまって寒そうです。足元が安定しているトレイルだと傘が活躍します!

携帯の電波が入るところには丁寧に看板があります。家族に無事の知らせを送りました。

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3時頃、Bog innハットというハンターが使っていた古い山小屋への分岐に到着。まだ歩けそうなので、7キロ先のトイレ&シェルターがある場所を目指すことにしました。

5時過ぎに到着。マックスのテントが一つ。シェルターにはジェイク。土砂降りの中でテントを張りたくないし、もう誰も来なさそうなので私もシェルターのベンチで寝ることにします。誰かが調理に失敗したのか焼けた跡が衝撃的ですが、寝ころんでも足元が余るくらいでちょうどいいです。

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8時半、ようやく雨があがりました。気温が低いし、小川の水はキンキンに冷えていたので、シャワーは遠慮します。ペットボトルに汲んだ水で足だけ洗いました。1日中雨の中を歩いていたのでだいぶふやけています。

ジェイクも初めてのロングディスタンスハイク、仕事を辞めて来たそうです。私より5日も遅く始めたのに早いですね。友達に追いつきたくて1日50キロ歩いた日も何回かあって、まずはヒザが、今は足首とか腰とかあちこち痛いんだ、と言っていました。同じサロモンの靴を比べてみても、ボロボロで底もすり減ってるし、歩き方も少し変です。

昨日ジェイクと歩いていたイギリスの女の子はひどい靴ずれから感染して血液にばい菌が入り、呼吸が苦しくなったり嘔吐したりして病院にいき、1週間休まなければならないそうです。トレイルを続けられる健康に感謝、体には気をつけよう。。。

クスクスを食べて9時半には就寝です。