歩くまりこの日記

NZを縦断する3000kmのロングトレイル、Te Araroaを歩きながら毎日をつづりました。

DAY#114 Bealey hut to Hamilton hut (15)

7時に起床。明け方は寒かったけどよく眠れました。サンドフライもひどくなかったので、そのまま外で朝ごはん。

なんとなくみんなを待って、9時にミリアムとクレアと3人で出発。チームエイジャです。みんなおそろいの青いOSPREY Ejaだから……TAでは見かけることが多いザックです。

いきなり登りで、クレアと私はヒーヒー言いながら登っていきます。ザックに10日分の食料が入っていて、昨日より7キロ増しです。二人はトレーニング中のシェルパ(Shelpa In Training)だね、とミリアム。すかさずクレアが、Shelpa Hopefully In Trainingだよ、と。なんのことか全く分からずタイミングよく笑えなかったけど、頭文字をとるとSHIT(笑)

森の中を2時間ほどかけて登っていき、森林限界に出ました。

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NZの森林限界は1000mくらいだと思います。見晴らしがよくなったところで休憩。電波もあったので、ひたすらスマホを覗き込む3人。

ここで1つ予期せぬ問題が発覚しました。昨日ビーリーホテルで受け取った食料のうち、ジップロックに詰め替えていた食料がガソリン臭いのです。クレアのポテチがあまりにもマズい。私のチョコレートクッキーとオレオもマズい。食べていてもガソリンの風味がするし、食べ終わって数分してお腹から口に戻ってきた空気(ゲップ)もガソリン臭い!おそらく、ハイカーの食料ボックスをガソリンと一緒の空間に保管していて、ジップロックに入っていて臭いの移りやすい食料にガソリンの臭いが移ってしまったのでしょう。

臭いって何なんだろうね?物質だよね?ガソリンの臭いなら体に悪そう、という話をしながら、とりあえず他のハイカーにも聞いてみて、みんな同じようならホテルに電話をして伝えようということになりました。f:id:mariko_sugiyama:20200229141244j:imagef:id:mariko_sugiyama:20200229141259j:image

稜線の眺めを楽しんだかと思えば、トレイルは森の中に入り、川沿いに小さなアップダウンを繰り返します。ザックは重いし、暑いし、ガソリン臭い10日分の食料(クスクスとラーメンの主食)が心配で、今日はとっても長く(自分が遅く)感じます。

2時ころ、遅いお昼休憩。クレアはストーブを出してパッタイを作り、川で水浴び、洗濯。私も穴をほって1キロのクッキーを埋めました。環境に悪いしもったいないけど、ゲップすらガソリン臭くなるほど恐ろしいクッキーなので食べていられません。洗濯をして、川の中でタオルでゴシゴシ体を洗ってスッキリ。

気からかもしれませんが、胸焼けがする気がします。こんな日でもクレアとミリアムがいるとおしゃべりして笑いながら歩けるので気が紛れます。

目的地のハミルトンハットの500m手前、クレアとミリアムが川で本日2回目の水浴びをするというので、迷わず私も水浴び。二人は下着まで脱いで裸になっていた、、、何が起こったんだろう(笑)めちゃくちゃ見通しのいいトレイルの通り道なのでさすがに私はそこまで開放できませんでした。水は冷たかったけど全身浸かって気持ちよかった〜。しかも景色が良い!

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ハットに到着すると、ここ数日一緒のメンバーがいました。アダム&ベアトリス&ローラ、ドイツとアメリカのカップルのマティアス&リア、スーヤン、カナダのイザベラ、ドイツのアレックス。

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大した距離ではないのになんだかクタクタ、眠気もマックス。ガソリン臭いラーメンを茹でて食べてみたら、臭いが消えていました。茹で汁を捨てていつものようにビビン麺に。ウェリントンからビーリーホテルに送った食料ボックスには、広島から靴と一緒に届いたあれこれも入っていました。今日は自分を元気づけるために野菜たっぷりなドライ味噌汁、お汁粉を食べて、リラックスハーブティーを飲みました。めちゃくちゃリラックス。

住みたくなるような素敵なハットなのですが、攻撃的なサンドフライが室内にもいます。迷った末、デッキにマットレスを持ち出して、その上にテントをたてて寝ることにしました。暑くて眠れない→寝袋を蹴飛ばしてサンドフライに噛まれる、のを避けたかったのです。

外は川の流れる音がするし、ひんやりしていて快適です。ミリアムもデッキにマットレス持ち出しのテント泊をすることに。