歩くまりこの日記

NZを縦断する3000kmのロングトレイル、Te Araroaを歩きながら毎日をつづりました。

DAY#134 Careys hut to Kiwi burn hut (25)

7時半に起床。ものすごく寒い。
水を汲みに外に出ると、霜がおりています。水に濡れた手がジンジン痛いし、体感ではゼロかマイナスです。寝袋から出ずにベッドで朝ごはんを食べているヤン。テーブルに向っているけれど寝袋にくるまったままのルイース、ステファニー。今日はいつまでたっても寒いままで、小屋を出発する勇気がでないまま、九時半になってしまいました。Careys hutの目の前にあるManova湖は、上空から降りてきた冷気のせいか、雲が低く漂っていて綺麗です。

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しびれる手に手袋をつけて、じんじんする頬をネックウォーマーで覆いました。歩きやすい四駆用の道は、このまま10㎞先のキャンプ場までつながっています。

キャンプ場に近づくと森がありました。ベニテングダケを発見。

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大きい?!直径25cmくらいあります。こんなサイズがボンボン生えているのってよくあることなのか…!?ちなみにニュージーランドにはもともと無かったそうで、木とともに入ってきてしまったそうです。

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12時前にキャンプ場に到着。想像以上に広いキャンプ場で、あちこちにトイレやベンチテーブル、炊き台などがあります。100人いても気にならなそうだし、眺めも良いのでおすすめ。今日みたいに寒くなければ。寒気がやってきているのか、もうお昼なのに気温がひんやりしています。

キャンプ場からはトレイルに沿って道路もあり、私は歩く気がなくなっていました(笑)とりあえず、お昼休憩をとっていたジュールズに参加して、アボカドにゆで卵にサラミに、コーヒーまでいれてのんびり。小鳥もおこぼれをもらいにやってきて、テーブルの周りをちゅんちゅん飛んでいます。

突然サッと影があらわれ、タカがやってきました。数メートルの距離で見るのは初めて。かっこいい~!と見ていると、なんと足元に小鳥をつかんでいます(泣)ご飯を狙いにきてご飯になってしまったかわいそうな小鳥……

ヒッチハイクしたい気持ちを引きずりつつ、道路を歩き始めましたが、苔むした森がとっても綺麗だったので、トレイルに戻りました。歩けど歩けど、見渡す限り、ふかふかの苔です。

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キノコもはえていたので写真をとりながら歩きました。

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さて、そろそろサッサと歩かねばと思い、音楽をかけながら、考え事をしながら、スタスタ歩いていると、トレイルは川を見下ろす崖の上へ。なんだか小枝がたくさん落ちてるなー、倒木もたくさんあるのに踏み跡がないなー、今日は少なくとも3人通ってるはずなのにおかしいなー、と地図を見てみると、案の定トレイルから外れていました。どうやら昔はここを通っていたのか、オレンジマーカーがちゃんとあったので気づきませんでした。トレイル変えたなら道標撤去してくれー。

500mほど戻り、正しいトレイルに戻りました。迷ったあとの心の荒み具合よ(笑)ナッツを食べて気分を入れ替え。1.5時間ほど歩いてKiwi Burn hutにつくと、ベルギーからのニコラス、ヤンとジュールズがいました。狭い部屋に並べられたパイプベッドが病院みたいだけど、素敵な山小屋です。

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ジュールズとニコラスはフランス語でもりあがっているし、ヤンは静かに寝袋に入っているし、ベランダで春雨を作って太陽にあたりながら晩ごはん。そういえばサンドフライが少なくなってきています。気温が低くなっているからかな。もうテント泊はしたくないくらい、朝は冷え込んでいます。

明日は川を渡って川辺の放牧地の中を通るトレイルですが、平行する砂利道に出て、Te Anauまでヒッチハイクする気まんまんです。Te Anauはトレイルからちょっと離れていますが、リサプライに寄るハイカーが多いマチです。屋根裏をかけまわるネズミの足音を聴きながら就寝。