歩くまりこの日記

NZを縦断する3000kmのロングトレイル、Te Araroaを歩きながら毎日をつづりました。

DAY#2 5km to Bluff campsite (35)

あんまり眠れない割にいつもは夢に出てこないような人がリアルに現れます。

6時に起床。昨日出発したCape Reingaに低い雲がかかっていました。


f:id:mariko_sugiyama:20191107163623j:plain


荷物をまとめてトマトとバナナを食べたら7時になってしまったので慌てて出発。目指すは35キロ先のキャンプ場です。90マイルビーチはキャンプ場以外の野営は禁止になっているので、昨日たどり着けなかった7キロ先もしくは35キロ先という選択肢しかありません。

まずは砂丘を越えてトワイライトビーチを目指すところが、やっぱりザックが重くて足が進まない。4L近く持っていた水のうち500mlを捨てました。ポールを目印に迷わず砂丘を越え、半月型のトワイライトビーチを歩きます。少し丘に上がったキャンプ場まで7キロを2時間半かけて歩きました。このままだと残りの28kmに10時間もかかってしまいます。オークランドから持ってきたアルコール1Lを燃料ボトルに100ccほど入れ、殆どをキャンプ場に置いていくことにしました。他の人のブログではスーパーで買えるとのことでしたが、オークランドでは見つけられず、アウトドアショップの店員にスーパーには売っていないと言われてしまったため、心配でまるまる持ってきたものです。でも、温かいご飯が食べれなくてもいいし、今のところ歩ける重さまでザックを軽くするほうが優先です。このあと会った釣り人のおばさんに余分なパンと例のオリーブオイルもあげてしまい、ザックは2〜3キロ軽くなりました。


f:id:mariko_sugiyama:20191107164443j:plain


キャンプ場からの丘は少し不思議な風景でした。良い香りのする花がさき、豆をつけた黄色いルピナスのような花が一面に咲いています。北海道では全く見ないような樹木ばかりです。軽いアップダウンをヒーヒー言いながら、トマトとバナナを補給。シャンプーやサンダルなどザックから何を減らせるか考えることで前向きになりながら、なんとかビーチへと降りていく階段まで5キロほどを乗り切りました。


f:id:mariko_sugiyama:20191107164543j:plain


ビーチに降りてからの22kmが長〜かった。へこたれなので、1キロ進まないうちに残りの距離を確認してしまいます。ポツリポツリと波打ち際に停まっている釣りの車を目標に歩いていましたが、車も無くなってしまったのでカモメを目標に歩きます。カモメは片足で立っていたり、座っていたり、すこしトコトコ歩いたり、しかもほぼペアで、私もカモメになりたいと心底思いました。


f:id:mariko_sugiyama:20191107164603j:plain


ダラダラ歩いていると30分で1キロペースになってしまい、このままでは日が暮れると確信、頑張って無心に歩いていると…………残り6キロに!そして後ろに小さく見えていた人影がだんだん大きくなってきました。走ってきたのはイギリス出身でNZ在住のナタリー。CapeReinga発だというのでツワモノ。疲れてるね、と言われながらもナタリーと並んで早いペースで歩いているとあっという間にキャンプ場につきました!毎日体が強くなるよ、3日目が勝負かな!と激励されたけど、とりあえず芝生に倒れ込み。明日歩けるかどうか分かりません……という体と心。なんとかテントをたててひとまず横になりました。みんながテントに帰って静かになった頃、のそのそと棒ラーメンを作って食べ、石鹸で顔を洗いました。汗べたべたでシャワーも浴びず2泊目です。

肩に荷重がかかりすぎて痛いので、ザックをキツキツに体に密着させていたら、背骨に当たっていたようで、背骨が分からなくなるくらいポコンと赤く腫れていました(泣)

ナタリーには元気をもらいました。計画通りにはいかないからフレキシブルじゃなきゃね!トレイルノートだって先々読んでると訳わかんなくなるから、次のセクションを読んでればいいのよって。私は明日の水も残しておこうと1.5Lは余分に持ち歩いてきたけど、ナタリーは今日の水しか持っていなくて、万が一キャンプ場になかったら沢から汲むつもりだったみたい。私もそのために浄水器持ってるんだし、安心したいためになんでもかんでも持つのはやめないと、本来の目的の歩くということを辛く、難しくさせてしまいます。

少し遅くなってしまい、10時半に就寝です!