6時に起床。昨夜は民家の人が帰ってきた車の音にびっくりして飛び起きました。挨拶しようかとテントのチャックに手をかけたけど怖くて出れませんでした。雨がひどい夜でした。
6時半に出発しようと話していましたが、7時になっても身支度を終えてなかったサンを置いて一人で歩き始めました。傾斜のある林道を上がっていくと電波！家族や友達とのラインほど嬉しいものはありません。みんな、写真や動画やメッセージをありがとう。
すぐに林道も終わり、道標のオレンジ三角からトレイルに入ります。シダや苔が綺麗な鬱蒼としたラエテアフォレスト。傾斜がとってもキツイ！サンが何度も写真をとってくれというのでAgain?って嫌そうに言ったら笑われてもう頼まれませんでした（笑）日が暮れる前に森を抜けたい！休まず歩く！と気負っているのでもくもく歩きたい気分です。
しばらくすると遠くでゴロゴロ……昨日の怖い思いがまだ尾を引きずっています。雷よりも先に小ピークやサミットを越したくてひたすらガシガシ登っていると、いつの間にかサミットについていました。雨が降り始めたので休憩もとらず歩き続けます。突然雨がヒョウに変わり気温も低くなりました。焦る気持ちに拍車がかかります。
1時頃、空腹に耐えかねて雑穀バーをむしゃむしゃ食べました。今日は6時間で9キロと遅いペース。ラエテアフォレストの悪名高い泥沼は、昨日の雨でプール状態、ひどいときは粘土質の泥に靴がすっぽり埋まって持っていかれそうになります。最初は避けて端を歩いたりしていたのですが、ズルっと滑って危ない。泥沼は気にせずつっこむべし。16kmくらい延々と続く泥沼！ラエテアフォレストのトレイルは泥沼でできているといっても過言ではないかも笑。
今日は精神的にも辛いトレイルで、いつ楽になったのかあまり記憶に残っていませんが、途中で雨があがり、少し明るくなって、眼下に牧草地が見えたときは安心しました！マッドスライダー的な急な下り坂を何度かコケながら歩いていると、ようやく日が差してきたので今日初めてのゆっくりした休憩をとります。ずっと寒かったので、日差しが本当に嬉しいです。
ラエテアフォレストも終わり、途中から柵を越えて牧草地に入ります。
この景色、北海道にいるかのようです。昨日の夜から始まった長い不安なセクションが終わって本当にホッとしました。
牧場をぬけると、地元の人が作ってくれたテント場がありました。5時頃に到着。一言も発したくないくらい体も心も疲れていたので、テントをたてて、着替えて、とりあえずむしゃむしゃツナとオレンジを食べ、ごろごろ。7時を越えてようやく起き上がり、泥だらけになったズボンと靴を小川で洗いました。粘土質なので全然とれません（泣）
ラエテアフォレストはコンディションが良ければコケやシダが綺麗な森だと思うのですが、あまりの辛さに最悪感がぬぐえません。テント場でゼロデーをとっていたドイツのカップルも同じことを言っていました。動植物に目を向けている余裕はまだぜんっぜんありません。
棒ラーメンを食べて8時にテントに入りました。そういえば8時半、日が暮れる頃にスーヤンが追いつきました。今朝kaitaia発なのでだいぶ無理をしたのでは……スーヤンとサンは、we are アジアチーム！と言って3人揃っていたいようです。キャンプ場で朝夕一緒なのは楽しいけど、集団行動は苦手なので歩くときは一人でいたい気分になりかけています……
