歩くまりこの日記

NZを縦断する3000kmのロングトレイル、Te Araroaを歩きながら毎日をつづりました。

DAY#78 Ngaio to Island Bay (23)

7時半にノヴァのお家を出発。仕事に向かうノヴァと南島行きのフェリーに向かうジョエルを見送って、ミリアムと南端まで23キロの道のりを歩き始めました。

住宅街からウェリントン中心地に向かうトレイルですが、信じられないくらい緑の中を歩きます。都市の中を縫うように緑の遊歩道があるみたい。見晴らしの良いベンチに座って朝ごはん。

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その後、あっと言う間に植物園→官公庁エリア→港エリア→……と中心地を通り抜けます。植物園のバラが綺麗だった〜。カフェで優雅にお茶してる人もたくさんいました。f:id:mariko_sugiyama:20200123042929j:image

ウェリントンは首都なのに日本の大きなマチみたいにゴミゴミしてなくて、人も少ないし、キレイだし、びっくりです。

それにしても気温は25度いってないのに、日差しが強すぎて歩く気になれません。ちょっと休憩するから、とミリアムを見送って、スムージーを飲んだり、ベンチに座ったり……残り10キロが遠い(笑)

中心地のはずれから、また住宅街の中を通って郊外へと続く緑の中に戻ります。緑があると日陰は空気がひんやり!緑大切だなぁ。遊歩道はランニングやマウンテンバイクをしているローカルがたくさん。見晴らしの良い展望台なども通過するのですが、なんだか暑さでバテバテで、前に進むか座るかしか考えられません。しかも、気づいたら水や食べ物を手に入れられそうなお店も無くなってきました。残り6キロ、時刻は1時半。お腹はペコペコだし喉も乾いています。エイヤッと歩くこともできるけど、ここは寄り道…トレイルを600mほど離れてニュータウンというマチまで。かつてニュータウンだったのかお家は年季が入ってるしちょっと貧しいエリアなのか?人の雰囲気が少し違う。ラーメン屋さんを見つけて入りました。トンコツラーメン14ドル。麺がちょっと違ったけど、美味しかったです!

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来た道を戻らず、迷いながらトレイルに戻り、暑くてとけそう、アイスクリームだわ…、夕方から集中して歩いたほうが早いんじゃないか…、と思いながらタオルをほおかむり状態にして歩いていると、前からおじさんが歩いてきます。ちょっと恥ずかしくなって、オシャレほおかむり風にまき直していると、おじさんが首をかしげて覗き込んできました。マリコ?と言われて、一瞬分からなかったけど、タラルアで一緒だったポール!手ぶらで歩いていたらただの散歩中のおじさんです(笑)本当はPCTも歩いたすごいおじさんなんだろうけど。私と同じく昨日ウェリントン入りして、ホテルにとまり、今日はタクシーで南端まで行って北上中でした。明日南島に渡るそう。やっぱりそうだよな〜。サッサと歩く人たちは長居せず、市内〜南端ウォークとリサプライ&フードボックス発送を1日でやってのけるよな〜。

ポールはなんだか礼儀正しくて話していてホッとします。冗談ばかりのフランス人と違って(笑)また南島で会えたらいいな。

残り1.5キロ、海沿いに出ました。お家からサップボードを抱えたお父さん&籠をかかえた女の子が出てきて、私の前をてくてく歩き、ビーチに降りていきました。良い日常だなぁ。

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あっと言う間に南端の記念碑がある公園に到着。南島が残っているし、大きな感動はなかったのですが、ここまで歩いてきたんだな〜としみじみ……

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公園の横から出発するバスにのってウェリントン駅に戻り(5ドル)、電車に乗って3駅(5ドル)、ノヴァのお家まで戻りました。電車で驚いたのが、自動券売機とかなくて、みんな窓口に並んで切符を買わないといけないこと、自動改札機もなくて、乗車したら乗務員がパチパチ穴をあけにくること(笑)ウェリントンの駅も時代を感じさせる良い雰囲気でした。歩いていると分からないNZ事情です。

ノヴァの家に帰ると、見た目も声もそっくりの妹さんが迎えてくれました。そして、日本から送ってもらった荷物が予定通り6日間で到着していました!!!ニュージーランドの郵便事情の悪さを見聞きしていたので、良かった〜!!!これで明後日、南島に出発できそう!!!間もなく仕事を終えたノヴァも帰宅、Kohaとして20ドルを渡すと、お釣りいらない?次に来たときはタダで泊まっていいからね、感じの良いハイカーにしかこんなこと言わないのよ、と(笑)

トレイルエンジェルには色んな人がいて、ビジネスでやってるんだろなって人もたまにいるし、パーマストンノースのwhio whioハットみたいに温かく受け入れてくれて、ハイカーに優しいKohaの価格帯を提案してくれるところもあるし、まだ全貌が良く分かりません。

ノヴァは色んな人と話したりするのが好きなんだろうけど、部屋が空いてるから半分民泊感覚なのかな。Kohaって受け取ったものに対してお返しするもので、自分が妥当だと思うお金を払えばいいのだと聞きます。市内でホステルに泊まったら30ドル近くするし、Novaはとっても素敵な人で居心地良かったし、私もトレイルで贅沢してるし、20ドルくらいが気持ちいいかな〜って。

ともかく、お礼を言って出発、1キロくらい離れた別のトレイルエンジェル宅に向かいます。ノヴァは今夜も3人ホストする予定なので、満員なのです。4人家族のロイス&ローワン宅に到着。庭でのテント泊、トイレ・シャワー、オムレツとトーストの朝ごはん、洗濯(冷たい水、乾燥機なし)、居間へのアクセス、携帯の充電でKoha15ドルです。無料プランはトイレ、テント泊のみ。この家族もTAハイカーで、5年前にトレイルで出会ったハイカーをおもてなししたのが始まりだそうです。最初は晩御飯も作っていたけど、ハイカーの間で情報がどんどん広まって、つい最近になって上記の2プランにたどり着いたそうです。5年前は250人だったハイカーが今は2500人(確かめてません)と言っていたので、トレイルエンジェルにかかる負担はこれからも増して行くと思います。

この日泊まっていたのは、クリスマス@タウポぶりのカナダのエミリー&サイモン。南島のリサプライについてみんなであれこれ話していると10時になっていました。慌てて明後日の南島へのフェリーと、明日の宿の予約をして就寝です。