歩くまりこの日記

NZを縦断する3000kmのロングトレイル、Te Araroaを歩きながら毎日をつづりました。

DAY#89 1864k to Tarn hut (18)

朝6時過ぎに目が覚めました。昨日の強風が嘘だったかのようにシンとしています。朝ごはんも食べずに荷物をまとめて歩き始めたので、どこかで止まって何かお腹にいれないとなと思っていたら、この綺麗な朝焼け!ナッツをボリボリ食べながら見つめていました。

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風はほぼありません。Ada flatという森林限界より上の平らな草原のようなところを通って、1514mのOld manの山頂に向かってゆるりと登っていきます。足場の悪い岩の上を歩かなければならない箇所もあり、昨日歩かなくて正解だった〜と思いました。振り返ると、昨日風が強すぎて怖かったところと、テントを張った木々ゾーンが見えます。

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お花がきれい。

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Old manの山頂に近づくと、小さな鳥がぴょんぴょんと先導してくれました。山頂からは360度山の景色です。遠くの山には雪が積もって白くなっています。
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このあたりは森林限界ぎりぎりの低木の中の岩の上を歩いて行く感じでした。トレイルがふと見えなくなって焦りますが、近づいてみると岩を巻くように降りたり、また登ったりの繰り返しです。両側が切り立った急斜面なところもあるので、ビビリな人には怖いかもしれません。

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Old man hutへの分岐には9時頃に到着。これから向かう1643mのLittle Rintulと1731mのMt.Rintulに備えて、座って早めのお昼ごはんです。ハットへの寄り道が好きなので、泊まらなくても中に入って休憩したりハットブックを見たりするのですが、分岐から少し歩くようだったので、Old man hutだけ唯一寄り道ができませんでした。

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Little Rintulの頂上へ続くオレンジのポールを見上げながらウンウン登りました。蛍光色の地衣類がキレイ!

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Little RintulからみたMt.Rintulです。正面の尾根の左側になんとなくトレイルがあるの分かるでしょうか(笑)

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Little Rintulから標高250mほどめちゃくちゃ足場の悪い急傾斜を降りていきます。正直、この下りが一番怖かった!足を置くと、周囲の石ころ全体がガラガラガラーッと流れ落ちます。右足、ガラガラーッ、左足、ガラガラーッ、てな感じで延々と。みんながこうしていると山はどんどん切り立つんじゃないか?とアホな心配をしていた私です(笑)

300mほど登るとMt.Rintulの頂上につきました。振り返ると、あんなところを降りてきたのか〜とびっくりします。

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Mt.Rintulの頂上は平になっていて、るんるん気分で歩きました。変な高山植物も生えています。

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Mt.Rintulからまた急斜面な下りを経て、Rintul Hutに到着!オーストラリア火災のせいか霞んでいますが、タスマン湾が見えます。トイレがそっちを向いていて絶景らしい(笑)難関と言われるRintulを乗り越えてホッとし、ハットの中でカレークスクスを作りました。ブックを見ていると、風の強かった昨日もみんな歩いているようです。出発しようとしていると、タラルアで一緒だったオリーがやってきました。なんでこんなところきまだいるの?と聞くと、ウェリントンで寄り道したり、PictonからShip coveまでカヤックしたりしていたそうです。なんも考えずに水上タクシーにしたけど、そんな選択肢もあるんですね。

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ハットを出発し、今日最後の山、Purple Topに登って振り返ると、降りてきたMt.RintulとHutが見えました。人間二本の足があればどこまでも行けるんだなァとしみじみ。f:id:mariko_sugiyama:20200215132350j:image

パープル山はその名の通り、紫の石がごろごろしていて面白かった。ちょっとダレながらも、天国のようなフラットなトレイルを歩き、まだかなーまだかなーと森を歩き、ついにターンハットに到着しました。ドイツからのNoboの女の子2人と、先についていたオリーがいました。小さなハットであまりにもムシムシしていたので外にテントを張ることに。

小屋の中で汗をかきながらラーメンを食べ(窓をあけるとサンドフライが入ってくる)、そそくさとテントに入りました。マチまでの日数を数えると、あと3日くらいでセントアーナードに出れそうです。楽しみ!